学会

 日本進化学会2012 参加日誌 その3 

さて日本進化学会二日目,もちろんこの日も快晴で暑い一日である.二日目は午前中にプレナリーの国際シンポジウム,午後ポスターセッションのあと総会,日本進化学会賞授賞式,および受賞講演という日程である. 大会二日目 8月22日 最初のシンポジウムは分…

 日本進化学会2012 参加日誌 その2 

大会初日 8月21日 その2 午後の最初のセッションは口頭発表に参加,面白かったものを2つほど紹介しよう. 一般口頭発表4 「ウロコガイ上科二枚貝類における共生様式の進化とダイナミックな寄主転換パターン」 後藤龍太郎 ウロコガイは砂地に穴を作って住む様…

 日本進化学会2012 参加日誌 その1 

2012年の日本進化学会は,東京八王子の首都大学東京の南大沢キャンパスで8月21日から24日までの4日間開かれた.毎年の進化学会はいつもこの時期に開かれて暑かった記憶と混然となるのだが,やはり今年の八王子も暑かった.南大沢はいわゆる多摩ニュータウン…

 日本生物地理学会参加日誌2012

昨年は東日本大震災で中止となった生物地理学会だが,今年は例年通り4月に立教大学で開かれた.残念ながら初日は所用あり参加できず,二日目のみの参加となった.立教大キャンパスは例年通りちょうど桜が満開である. 大会第二日 4月8日 一般発表 GBIF 日本…

 第4回日本人間行動進化学会参加日誌 大会第二日 その2 

お昼休み兼ポスターセッションを挟んで,午後も特別講演から始まる. 特別講演 ゲノムから探る人類の拡散と遺伝適応 木村亮介 近時ゲノム解析技術は飛躍的に進展しているが,それを使ってヒトの進化についてどんなことが解析できるのかという講演. <解析の…

 第4回日本人間行動進化学会参加日誌 大会第二日 

雪交じりという予報も出ていたが,何とか天気は持ちそうな札幌の二日目の朝.今日は人類進化についての特別講演が2つ組まれていて大変楽しみだ. 11 月 20 日(日)2日目 特別講演化石から探る人類の進化: ホモ属の拡散と多様化 海部陽介 ジャワの化石人…

 第4回日本人間行動進化学会参加日誌 大会初日 その3 

特別講演の後は午後の口頭発表 口頭セッション2<人類学・コミュニケーション> Homo educans 仮説の理論的・実証的検討 −狩猟採集民の技能伝達の事例から 安藤寿康 教育の進化的な起源を考えて,教育進化適応仮説(Homo Educans仮説)にたどり着いたところ…

 第4回日本人間行動進化学会参加日誌 大会初日 その2 

昼休みのあとは総会. ここで今回北大で行ったのは,本大会の功労者の一人山岸先生が来年退官予定であったからという説明があり,山岸先生からもご挨拶があった.(もちろんなお研究者としての活躍を続けられるのだろうが,)どうもお疲れ様でした. また来…

 第4回日本人間行動進化学会参加日誌 大会初日 

本年のHBES-Jは11月19日,20日に札幌の北海道大学にて開催された.私は前日に札幌入りしたが前々日の木曜日の午前中までに積雪があったとかで市内には結構な雪が残っている.気温はそれほど低くは感じなかったが,さすがに北海道だ.(もっとも市内では土曜…

 Animal 2011 公開シンポジウム「イヌを学ぶ,イヌに学ぶ」

今年の日本動物行動学会は「Animal 2011」という統一名称で日本動物心理学会・応用動物行動学会・日本家畜管理学会徒の4学会合同大会として9月8日から11日までの間慶応大学の三田キャンパスで開かれた.できれば参加したかったのだが,(特に初日の最初の性…

 日本進化学会2011 KYOTO 参加日誌 その5 

第二日 7月31日 (承前) 午後は本学会の最後のセッションになった.公開シンポジウム「進化する生物の世界」は一般向けで面白い内容もありそうだったが,貴重な行動生態系のワークショップ「脊椎動物における共同繁殖とその進化」の方に参加. 脊椎動物にお…

 日本進化学会2011 KYOTO 参加日誌 その4 

第二日 7月31日 今日も京都は何となく蒸し暑い朝.午前中にセッションは生態周りのトピックが多そうなので口頭発表セッションに参加.面白かったものを中心に紹介しよう. ミジンコにおける可塑的な防御形態形成の制御機構とその進化 三浦徹 ミジンコは捕食…

 日本進化学会2011 KYOTO 参加日誌 その3 

学会初日 7月30日(承前) 午後のセッションのあとは総会と学会賞の授賞式,および受賞講演になる. 今年度の学会賞受賞者はTajima's D(田嶋のD)で有名な集団遺伝学者田嶋文生.会場には田嶋の先生に当たる根井先生の姿も見えていて,そのことが紹介される…

 日本進化学会2011 KYOTO 参加日誌 その2 

学会初日 7月30日(承前) 午後はちょっとナローな武器甲虫のセッションに参加 武器甲虫の進化学:形態・行動と発生機構の統合的理解に向けて 発生と系統から説明される甲虫における顕著な武器を持つ傾向の形成 河野和男 自ら集めたコレクションの写真を紹介…

 日本進化学会2011 KYOTO 参加日誌 その1 

本年の日本進化学会は暑い盛りの京都で*1いつもより短く7月30日,31日という2日間の日程だった.前日29日は学会参加者は国際学会である国際分子進化学会(The Society for Molecular Biology and Evolution: SMBE)のレクチャーを丸一日聴けるという趣向にな…

 日本進化学会2010 参加日誌 その7

(承前)大会最終日 8月5日 午後は文化進化分析の系統的方法のワークショップに.発表者の関係か,英語で行われた.(演題の和訳の文責は私にある) WS14 Phylogenetic methods and thinking in cultural evolutionary studies (文化進化研究における系統学…

 日本進化学会2010 参加日誌 その6

大会最終日 8月5日 今日も大岡山は暑い.本日は最終日となる.午前は一般口頭発表に参加,面白かったものをいくつか紹介しよう. OP5 一般口頭発表 偽遺伝子化と人類進化 颯田葉子 ヒトの進化における偽遺伝子についての発表. 偽遺伝子には,プロセスト偽遺…

 日本進化学会2010 参加日誌 その5

(承前)大会第三日 8月4日 午後の部はヒトの進化にかかるワークショップに参加 WS9 ヒトはなぜ病気になるのか:進化学の目で見る新たなアプローチ ヒトにある疾病関連遺伝変異についてのワークショップ.冒頭は進化医学に関する総説的なお話をということで…

 日本進化学会2010 参加日誌 その4

大会第三日 8月4日 今日の午前中は一般口頭発表に参加.面白かったものをいくつか紹介しよう. OP3 一般口頭発表 更新世の気候変動に伴う固有種の進化:Cardamine bellidifoliaによるミヤマタケツネバナ(Cardamine nipponica)への一方向性遺伝子浸透 池田啓…

 日本進化学会2010 参加日誌 その3

(承前)大会第二日 8月3日 午後のセッションは生態適応と形質分化のワークショップに参加 WS3 生態適応と形質分化 好き嫌いで生じるテントウムシの適応放散 松林圭 ジャワ島の食草の異なる近縁種のテントウムシ間でどのように生殖隔離が生じているかを実験…

 日本進化学会2010 参加日誌 その2

大会第二日 8月3日 大岡山は今日も暑い.今日は3つのワークショップに参加. WS2 利己者と利他者の絶滅回避を巡る適応動態 みんな疲れるので,働かないアリがいる非効率的なシステムはより長く続く 長谷川英祐 基本的に2年前の発表http://d.hatena.ne.jp/sho…

 日本進化学会2010 参加日誌 その1

今年の日本進化学会は8月2日から5日までの4日間,会場は東工大の大岡山キャンパスである.東工大がホストということで丸山茂徳先生と岡田典弘先生が企画者となっていて,その意向は公開講演会とシンポジウムの構成によく現れている.24時間講演で太陽系の起…

日本生物地理学会参加日誌2010 その2

日本生物地理学会参加日誌2010 その2 学会二日目は花冷え,今年は三寒四温ならぬ六寒一温みたいだ.立教大学キャンパスは日曜ということもあって昨日とは打って変わって閑散としている. 大会二日目(4月4日) 新潟・佐渡沿岸沖合における海生爬虫類の漂泳漂…

日本生物地理学会参加日誌2010

日本生物地理学会参加日誌2010 その1 日本生物地理学会が4月3日4日の週末に立教大学で開かれた. 昨年に続いて今年も桜が満開.3日は立教大学の入学式も開かれていたようでキャンパスは賑やかだった.生物地理学会会場近くまで来ると新入生歓迎の喧噪もやや…

日本生態学会参加日誌 その7 (完)

第57回日本生態学会(ESJ57)参加日誌 その7 大会最終日(3月20日)の午後は東大本郷の安田講堂での公開講演会だ. 第13回 日本生態学会 公開講演会 「なぜ地球の生き物を守るのか?―生物多様性条約が守る自然の価値―」 今年2010年は生物多様性条約締約国会…

日本生態学会参加日誌 その6

第57回日本生態学会(ESJ57)参加日誌 その6 大会最終日 3月20日 最終日の生態学会は場所を本郷に移し,午前中に保全生態研究会が東大農学部弥生門脇の弥生講堂・一条ホールで開かれた.弥生講堂はちょうど福武ホールと同じようにキャンパスの本郷通り沿いに…

日本生態学会参加日誌 番外編

駒場進化セミナー THE FINAL 大会第五日 3月19日 生態学会の大会第五日は夕刻まで都合つかず断念. しかし同日夕刻から同じ駒場キャンパスで,土松,土畑両先生の主催する駒場進化セミナーが開かれている.これはかねてから行こう行こうと思っていて果たせな…

日本生態学会参加日誌 その5

第57回日本生態学会(ESJ57)参加日誌 その5 大会第四日の夕方のセッション.共進化系の集会の後はやはり進化系の企画集会に参加した. 企画集会 近親交配:その進化的な意義を問い直す まず企画趣旨の説明.ここでは近親交配に,近親個体との交配,自家受粉…

日本生態学会参加日誌 その4

第57回日本生態学会(ESJ57)参加日誌 その4 大会第四日(3月18日) 大会も後半に入って木曜日.今日は午後のみの参加.午前の最後には宮地賞受賞講演があったので是非聞きたかったのでちょっと残念. 午後2時頃会場入りし,第2体育館のポスター会場へ.さす…

日本生態学会参加日誌 その3

第57回日本生態学会(ESJ57)参加日誌 その3 大会第三日(3月17日) 三日目は午前中しか都合がつかず.いろんなシンポジウムが企画されていて,珊瑚礁生物の緯度傾斜とか,企業と生物多様性とか,侵略外来種の防除戦略も面白そうだったが,環境改変と感染症…