Bad Acts and Guilty Minds: Conundrums of the Criminal Law (Studies in Crime & Justice)
- 作者: Leo Katz
- 出版社/メーカー: University of Chicago Press
- 発売日: 1987/12/15
- メディア: ペーパーバック
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さて今回読んでみようと思うのはアメリカの刑法学者によるアメリカ刑法の本だ.この本は,刑法の解釈について,実験心理学,認知科学,分析哲学の観点から語っているものだ.実はデネットやピンカーに時々引用されていて大変面白い本であるらしい.
これまで,善悪や倫理について認知科学や進化心理学を応用しようとする本は多く出されているが,考えてみれば,刑法典こそ善悪とは何か,倫理とは何かに関する究極の応用だ.抽象的にわけのわかったようなわからないような話をするよりも具体的なケーススタディにおいて考える方がはるかにわかりやすいだろう.マーク・ハウザーのモラルマインドにおいては暴走列車の例が何度も出てきたが,本書はそれをさらに徹底的に広げたような本であることが期待できる.