「殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?」

殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?―― ヒトの進化からみた経済学

殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?―― ヒトの進化からみた経済学


以前私がレビューしたPaul Seabrightによる「The Company of Strangers: A Natural History of Economic Life」が,みすず書房より「殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?」という邦題で出版されるようだ.基本的に人類の繁栄は「見知らぬ人との信頼をどう築くか」という問題をうまく解決してきたことにあったというのが主題になっていて,なかなか経済学者が書いたにしては進化心理にも目配りが利いたいい本だった.私がレビューしたのは2004年の初版だったが,本書は2010年の改訂版に基づいているようだ.みすず書房のページhttp://www.msz.co.jp/news/topics/07800.htmlによると,ダニエル・デネットによる序言が加わり,さらにリーマンショック後の経済情勢に応じた一部追加補足があるようだ.
それにしてもこの邦題はあまりといえばあまりで,もう少し何とかならなかったのだろうか?


私による原書初版のレビューはhttp://d.hatena.ne.jp/shorebird/20060307


原書初版

The Company of Strangers: A Natural History of Economic Life

The Company of Strangers: A Natural History of Economic Life

改訂版

The Company of Strangers: A Natural History of Economic Life

The Company of Strangers: A Natural History of Economic Life