読書中 「Narrow Roads of Geneland Vol.3」第1論文

現在読書中 予想では読了まで2ヶ月はかかりそう.


Narrow Roads of Gene Land: The Collected Papers of W.D. Hamilton: Last Words (Narrow Roads of Geneland: The Collected Papers of W.D. Hamil)

Narrow Roads of Gene Land: The Collected Papers of W.D. Hamilton: Last Words (Narrow Roads of Geneland: The Collected Papers of W.D. Hamil)

三中信宏先生の日録で出版されているのを知り速攻ゲット.amazon.jpで注文したら後2冊在庫ありますということでで翌日にゲットできてしまった.素晴らしい.しかも私が注文したときの価格は7493円.これは米国,英国のサイトでは領付価格がそれぞれ79.5米国ドル, 39.95英国ポンドだったのできわめてお買い得価格でした.(注文当時ドル相場は117円,ポンド相場は208円ぐらい)その後見に行ったら価格は1万円を超えている.amazonはたまにこういうことがあるのであなどれない.顧客の報酬回路を刺激してサイト訪問を誘うための罠なのだろうか?


このシリーズは第1巻,第2巻とも読了済みでいずれも大変充実した読書体験であった.特に第一巻はほとんどの問題を解析的に解いているので微分方程式を復習しながら読めたりして本当に充実.第2巻はとても厚くて読了まで半年ぐらいかかった覚えもある.その後ハミルトン博士がお亡くなりになったのでどうなるのかと心配していましたが無事発行できて本当によろしゅうございました.


このシリーズの魅力の一つは論文の合間にある博士の自伝エッセーだったのだが,博士のお亡くなりになった現在当然ながら載せられない.どうするのだろうと思っていたら共著論文の共著者に思いでエッセーを寄稿してもらうという形をとっている.なかなかいいアイデアのようである.

最初のエッセーはコンピューターサイエンス学者でハミルトンのいろいろなシミュレーションを手伝ったBrian Sumida.(日系人かどうかは定かでない.)ハミルトン博士の逸話も満載でこれは面白かった.なかでもハミルトンのプログラミングはすべての教則本を無視したgoto文の嵐だとか,デバックは通常の論理をミクロで追っていくやり方ではなく,何らかの数値を入れて結果を見て,その結果からどのようなエラーがあるかをマクロ的に発見しようというものだったとか,なかなか一筋縄ではいかない人ぶりがよくでていてよい.今後が楽しみである.