現在読書中 予想では読了まで2ヶ月はかかりそう.
- 作者: W. D. Hamilton,Mark Ridley
- 出版社/メーカー: OUP Oxford
- 発売日: 2006/01/12
- メディア: ペーパーバック
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このシリーズは第1巻,第2巻とも読了済みでいずれも大変充実した読書体験であった.特に第一巻はほとんどの問題を解析的に解いているので微分方程式を復習しながら読めたりして本当に充実.第2巻はとても厚くて読了まで半年ぐらいかかった覚えもある.その後ハミルトン博士がお亡くなりになったのでどうなるのかと心配していましたが無事発行できて本当によろしゅうございました.
このシリーズの魅力の一つは論文の合間にある博士の自伝エッセーだったのだが,博士のお亡くなりになった現在当然ながら載せられない.どうするのだろうと思っていたら共著論文の共著者に思いでエッセーを寄稿してもらうという形をとっている.なかなかいいアイデアのようである.
最初のエッセーはコンピューターサイエンス学者でハミルトンのいろいろなシミュレーションを手伝ったBrian Sumida.(日系人かどうかは定かでない.)ハミルトン博士の逸話も満載でこれは面白かった.なかでもハミルトンのプログラミングはすべての教則本を無視したgoto文の嵐だとか,デバックは通常の論理をミクロで追っていくやり方ではなく,何らかの数値を入れて結果を見て,その結果からどのようなエラーがあるかをマクロ的に発見しようというものだったとか,なかなか一筋縄ではいかない人ぶりがよくでていてよい.今後が楽しみである.