From Darwin to Derrida その17

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 個体内の遺伝子要素間コンフリクト.性染色体の問題を説明した後,いよいよヘイグの名をたからし…

書評 「無限の始まり」

無限の始まり : ひとはなぜ限りない可能性をもつのか作者:デイヴィッド・ドイッチュ発売日: 2013/10/29メディア: 単行本 本書は量子計算・量子コンピュータの概念を世界に提示したことで知られる物理学者デイヴィッド・ドイチュによるヒトの文化を含めた世界…

From Darwin to Derrida その16

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 生物個体内の遺伝要素間コンフリクト.次は性染色体に絡む問題が取り上げられる. 性染色体 有性…

From Darwin to Derrida その15

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 生物個体内の遺伝要素間コンフリクト.次は核内遺伝子と細胞質内オルガネラ遺伝子の対立だ. 真…

From Darwin to Derrida その14

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 生物個体内の遺伝要素間コンフリクト.まず真核生物における組換えがなぜあるのかという問題を減…

From Darwin to Derrida その13

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 生物個体内の遺伝要素間コンフリクト.いよいよ減数分裂に絡むコンフリクトが登場する.私たちヒ…

書評 「チョウの生態「学」始末」

チョウの生態「学」始末 共立スマートセレクション作者:渡辺 守発売日: 2019/04/16メディア: Kindle版 本書は共立スマートセレクションシリーズの一冊,チョウやトンボの生態学の大御所である渡辺守によるチョウの行動生態研究についての本になる.渡辺の研…

From Darwin to Derrida その12

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版生物個体内の遺伝要素間コンフリクト.真核生物の生殖細胞と体細胞,キメラの問題を取り扱った後…

From Darwin to Derrida その11

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版生物個体内の遺伝要素間コンフリクト.ヘイグは単細胞の場合から多細胞の場合に議論を進める. 多…

From Darwin to Derrida その10

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 ヘイグによる生物個体内の遺伝子コンフリクトの解説.まずバクテリアのような原核生物において,…

書評 「森林の系統生態学」

森林の系統生態学―ブナ科を中心に―作者:広木 詔三発売日: 2020/04/30メディア: 単行本 本書は生態学者広木詔三による日本の森林を扱った一冊.「系統生態学」というのは初耳だったので,思わず手に取った一冊だ.この系統生態学というのは生態という空間的な…

From Darwin to Derrida その9

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 ストラテジストとして遺伝子を見る視点,遺伝子という用語の多義性を整理したあと,ヘイグは戦略…

From Darwin to Derrida その8

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 ドーキンスの「延長された表現型」を読み,確信的な遺伝子淘汰主義者になった顛末を語ったヘイグ…

From Darwin to Derrida その7

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 第1章で生物学における目的因の歴史を振り返ったヘイグは,第2章では「利己的遺伝子」と「延長さ…

訳書情報 「都市で進化する生物たち」

都市で進化する生物たち: ❝ダーウィン❞が街にやってくる作者:メノ・スヒルトハウゼン発売日: 2020/08/18メディア: 単行本 以前私が書評したオランダの進化生物学者メノ・スヒルトハウゼンによる「Darwin Comes to Town」が「都市で進化する生物たち:“ダーウ…

From Darwin to Derrida その6

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 生物の多様性を神の創造なしで唯物的に説明したダーウィン学説についてハクスレーはアリストテレ…

From Darwin to Derrida その5

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 17世紀に始まった物理化学からの目的因の排除はしかし19世紀の生物学には及んでいなかった.ここ…

From Darwin to Derrida その4

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 第1章はいきなりエリザベス1世とジェイムズ王,そしてフランシス・ベーコンから始まり,ベーコン…

書評 「新種の発見」

新種の発見-見つけ、名づけ、系統づける動物分類学 (中公新書 2589)作者:岡西 政典発売日: 2020/04/18メディア: 新書 本書はクモヒトデ類を専門とする分類学者岡西政典による動物分類学についての新書になる.いわば動物分類学への招待という趣の一冊だ. 冒…

From Darwin to Derrida その3

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 プロローグ.アリストテレスの4原因説を登場させた後,このフレームに沿って本書の内容の概要が…

From Darwin to Derrida その2

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 ヘイグの「ダーウィンからデリダへ」.冒頭にはプロローグが置かれている. プロローグ 最初に言…

From Darwin to Derrida その1

From Darwin to Derrida: Selfish Genes, Social Selves, and the Meanings of Life (English Edition)作者:Haig, David発売日: 2020/03/31メディア: Kindle版 進化生物学者のデイヴィッド・ヘイグは,ゲノム内コンフリクトに関する独創的なアイデアをいくつ…

訳書情報 「さらば、神よ」

さらば、神よ 科学こそが道を作る作者:リチャード ドーキンス発売日: 2020/07/16メディア: Kindle版 以前私が書評したリチャード・ドーキンスの「Outgrowing God」が「さらば,神よ」という邦題で邦訳出版された.この「outgrow」というのは「(子どもがおも…

スティーヴン・ピンカーに対する除名請願運動とその顛末

7月の上旬にアメリカ言語学会(LSA)に対して「ピンカーの言動はLSAの代表にふさわしくなく,LSAの目的からいって受け入れられないものであり,『アカデミックフェロー』や『メディアエキスパート』の地位からの除名を求める」という請願が行われるという騒…

ピンカーのハーバード講義「合理性」 その13

ピンカーの合理性講義.全24回が終了したが,講義中にあまり質疑応答の時間を取れなかったということで,第25回には質疑だけに特化した補講が用意されている.題して「何でも聞いて」.講義前の音楽はムーディ・ブルースの「Question」 harvard.hosted.panop…

ピンカーのハーバード講義「合理性」 その12

ピンカーの合理性講義.第23回は効果的利他主義,第24回はこのコース全体の締めくくりの最終講義で,合理性で人生や世界をよくすることはできるのかというテーマが扱われている. harvard.hosted.panopto.com 第23回 効果的利他主義 ピンカーの合理性講義.…

書評 「モノ申す人類学」

モノ申す人類学作者:長谷川 眞理子発売日: 2020/02/28メディア: Kindle版 本書は長谷川眞理子による毎日新聞の「時代の嵐」コラムをまとめたエッセイ集になる.ある程度トピックごとに章をたててまとめ,一部書き足りなかったところについての補足も収められ…

ピンカーのハーバード講義「合理性」 その11

ピンカーの合理性講義.第21回は応用編で医療,第22回はピンカーによる講義で道徳を扱う.この道徳の講義は次回の効果的利他主義についてゲストレクチャーの前振りを兼ねている. harvard.hosted.panopto.com 第21回 「医療」 ゲストレクチャラーはアトゥー…

ピンカーのハーバード講義「合理性」 その10

ピンカーの合理性講義.第19回と第20回は応用編.それぞれ政府の情報公開と非暴力政治運動を扱う. 第19回「情報と規制」 harvard.hosted.panopto.com ゲストレクチャラーは法学者のキャス・サンスティーン.サンスティーンはセイラーと「ナッジ(邦題:実践…

スティーヴン・スターンズの「老化の進化」

スティーヴン・スターンズが老化の進化に関する講義をオンラインで公開している. [Stephen Stearns] The Evolution of Aging, the Great Transition, and the Increasing Risk of Chroni... スターンズは生活史などの進化生態を扱う進化生物学者で,ごく初…