- 作者: W. D. Hamilton,Mark Ridley
- 出版社/メーカー: OUP Oxford
- 発売日: 2006/01/12
- メディア: ペーパーバック
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Life, Evolution and Development in the Amazonian Floodplain
by Peter Herderson
第16章はアマゾンの進化生態について
エッセーはハミルトンとは学生時代からの知り合いで,いっしょにアマゾンで研究したヘンダーソン.
アマゾンでのハミルトンの思い出が語られる.買い物に出せばトイレットペーパーを忘れて珍しい果物を買って帰るとかフィールドリサーチに出ればカヌーいっぱいに植物,クモ,ヘビからサルの死骸まで詰め込んでクルーを困惑させるとか長期間の研究の果てにさあ街に帰ろうというそのときにもうひとつどうしても島によらなければならないとか人柄を彷彿させるもの.ヘンダーソンがハチに刺されて振り払ったらそれを空中で捕まえて,このハチは知っている,実は種名まで知っている,これは僕の名前にちなんでhamiltoniiとつけられたハチなんだと喜ぶところは,刺されて困惑している著者の顔が見えるようだ.
論文は学会発表用に用意されたもので,アマゾンの氾濫源の生物の生態と進化についてのもの.生態全体の進化がどう起こるのかは晩年のハミルトンの関心事であり,今後研究を続けるつもりであったようだ.次の論文は結構大部なので楽しみである.