以前私が書評したロビン・ダンバーの「The Science of Love」が「ヒトはなぜ恋に落ちるのか: 愛と裏切りの進化心理学」という邦題で邦訳出版された.
原書の刊行が2012年なので,13年越しの邦訳ということになる.本書においては2012年時点での恋愛(恋に落ちる現象)についての様々なリサーチからの知見がまず紹介されており,そこからそれがある種のコミットメントを通じた絆形成メカニズムであり,狩猟採集時代の女性から見たボディガードメリット(男性側からは女性がそういう戦略をとった前提での配偶者確保メリットが生じる)が進化的な理由であろうという議論が展開されている.
ダンバーはこのあと2022年に友人関係について「Friends: Understanding the Power of our Most Important Relationship(邦訳:なぜ私たちは友だちをつくるのか)」を書いており,本書の内容も踏まえてヒトの社会的関係についての思索を深めている.(ずいぶん間が空いたが)これと対になる本書の邦訳がなされて大変喜ばしいと思う.
原書の私の書評
shorebird.hatenablog.com
原書
なお翌年のペーパーバックから題が「The Science of Love and Betrayal」に変更されており,本邦訳書はこちらが底本であるようだ
友人関係についてのダンバー書
同訳書.訳書についての私の書評はhttps://shorebird.hatenablog.com/entry/2023/12/21/111254




