iPadその後

本書はKindle for iPadを使って読んだものだ.iBooks 1.1がリリースされてアノテーション,機器間のシンクロが実装された結果,iPadアプリとしてのKindleは「辞書がない,検索できない」というところでかなり見劣りする状況になってしまった.実際本書を読むときにもiBooksにはある辞書がないのは非常に不満が残る経験だった.(またせっかくのアノテーションも日本語入力するとしばしば落ちることがあって残念だった.)
ところが,先日iPhone4用にKindle for iPadがバージョンアップされたのだが,そこで次のバージョンでは25万語の辞書と検索機能の追加が予告されていることに気づいた.
このバージョンアップがなされれば洋書リーダーとしてはiBooksKindle for iPadもほとんど同じレベルの機能を備え,双方ともに非常に優れた読書経験をもたらすものになるだろう.大変うれしいことだ.またAmazonはハードウェアとしてのKindleリーダーの値下げにも打って出ている.やはり競争こそが消費者に利益をもたらすのだということがよくわかる.
もっともこうなるとAppleとしてはiBookstoreの品揃えの改善が急務となるだろう.次の焦点がAmazonAppleの電子書店の品揃え競争に移ってくれればうれしい限りである.